2022年度の講義は全て終了いたしました。ご参加いただきました皆様、誠にありがとうございました。
外国につながる家族やその支援者からの相談は、背景事情がわかりにくいために、評価や支援が難しい事例が多くあります。こうした相談に対して、当事者・支援者・関係機関はどのように家族を理解し、支援すればいいのでしょうか。ISSJでは、2020年度より相談支援者向けのオンラインセミナーを実施してきました。今年度は、専門家や実務に関わる方を講師としてお招きし、難民、多文化・多言語環境にある子ども、など、4つのテーマで開催しました。

本セミナーは行政機関や相談窓口、実務にあたる方など支援者を主な対象としておりますが、 内容に関心をお持ちの方はどなたでもご参加いただけます。 

開催概要

開催概要

日時:2022年6月~2023年3月 ※4つのテーマ、各3講演
開催方法:Zoomを使用したオンラインセミナー、講演終了後、1週間の動画配信あり
講義実施後にお申込みいただいた場合、過去の録画配信の閲覧URLをお送りします。

参加費:1テーマにつき3250円(テーマごとの購入のみ、テーマ内3講演分)
主催:社会福祉法人日本国際社会事業団(ISSJ)


各テーマ内容

お申込み方法
人数分のお申込みが必要です。お申込み者お一人につき、一つのデバイスで視聴が可能です。

全ての講義のライブ配信は終了いたしました。ご参加いただいた皆様、誠にありがとうございました。
ライブ配信講義のお申込みは終了いたしましたが、録画視聴のみお申込みいただくことができます。お申込みやお問合せはissj@issj.org(オンラインセミナー事務局)視聴ご希望のテーマをご記入の上、ご連絡ください。メールの返信にて、お支払い方法(銀行振込)と視聴方法をお伝えいたします。

テーマ・講演内容

テーマ1  難民の定住支援

ウクライナ避難民の受け入れが進む中、「定住を支援する」という言葉がよく聞かれるようになりました。では、「定住支援」とはいったい何を意味するのでしょうか。3回の講演を通して、母国を逃れざるを得なかった難民の背景を持つ人々が、新たな地で生活を再建する際に必要となる支援について、それぞれの視点からお話しいただきます。

お申込み方法

テーマ1のライブ配信は終了しましたが、動画でご視聴いただくことが可能です 。ご希望の方は件名を「オンラインセミナー」とし、issj@issj.org(オンラインセミナー事務局)にメールでご連絡ください。

 6月25日(土)10:30-12:00
「難民支援とソーシャルワーク」
  講師:葛西伶氏(UNHCR駐日事務所法務部)


講師プロフィール

ローザンヌ大学(スイス、心理学部)キングス・カレッジ・ロンドン(イギリス、MSc. War & Psychiatry)卒業。外資系総合コンサルティング会社にて金融機関の業務改善、会計システム導入等のプロジェクトに従事後、2019年より国連難民高等弁務官(UNHCR)駐日事務所 法務部に入所。シニア法務アシスタントとして、政府、企業、NGO、教育機関等と、日本に暮らす難民の社会統合に関する分野の連携促進に取り組む。UNHCR難民高等教育プログラム(RHEP)や難民専門学校教育プログラム(RVEP)等担当。

 7月16日(土)10:30-12:30

難民の適応障害とうつ」

 講師:鵜川晃氏(大正大学教授)


講師プロフィール

多文化間精神医学会 理事、現職は大正大学 社会共生学部 公共政策学科教授。専門は文化人類学、多文化間精神保健学であり、難民や移民の心身の健康問題や、異文化適応の課題、様々な生活様式の背景にある文化理解についての研究を行っています。最近ではベトナム人の妊娠・出産に見られる文化実践の変容、ベトナム人の性と生殖の健康と権利を守る心理教育のあり方について調査、報告を重ねています。


 7月23日(土)10:30-12:00

難民の子どもの学習と課題」

 講師:矢崎 理恵氏(社会福祉法人さぽうと21
    マリップ・センブ氏(NPO法人PEACE


講師プロフィール

矢崎 理恵氏

国際基督教大学で日本語教育を専攻し、卒業と同時に青年海外協力隊に参加、フィリピン外務研修所で日本語教師のキャリアをスタートさせる。帰国後、主として日本語学校で予備教育の日本語教育に携わる。学生時代から、「国際協力」と「日本語教育」が関心のあるフィールドであったことから、2006年、社会福祉法人さぽうと21において学習支援室コーディネーターとなり、難民の自立支援にかかわるようになり、現在に至る。


ーマリップ・センブ氏 

ミャンマー/カチン族。1992年に難民として来日。2012年にミャンマー・少数民族を支援するNPO法人PEACEを発足、理事長就任。教育事業と平和構築事業を軸に、成人を対象とした日本語教室事業や、ミャンマールーツの子どもを対象としたミャンマー語教育事業を運営。在日難民による難民連携委員会の事務局長。4児の母。

テーマ2  多文化・多言語環境にある子どもの育ちを考える

外国につながる子どもたちは、家庭内での文化や言語と社会生活上(保育園や学校など)慣れ親しんでいく文化や言語が異なることがよくあります。そういった多文化・多言語環境に生きる子どもたちの中には、言葉の習得や学習に遅れが見られる場合があります。そのような子どもたちを理解し、家族を支えていくために、私たちはどのような関わりを持つことができるでしょうか。3回の講演では、主に、幼児期(0~6歳)の子どもに焦点を当ててお話しいただきます。

お申込み方法

テーマ2のライブ配信は終了しましたが、動画でご視聴いただくことが可能です 。ご希望の方は件名を「オンラインセミナー」とし、issj@issj.org(オンラインセミナー事務局)にメールでご連絡ください。

 820(土)10:30-12:00
「外国にルーツのある子ども・家族支援の実際」
講師:南野奈津子氏(東洋大学教授) 



参加者の方へ
講義の中で、グループに分かれて参加者の皆さま同士の意見交換の時間を持つ予定です。Zoomのブレークアウト機能を使用しますので、その時間は可能な限りビデオONでの参加をお願いいたします。


講師プロフィール
東洋大学ライフデザイン学部生活支援学科教授。博士(社会福祉学)。研究テーマは児童家庭福祉、多文化ソーシャルワーク。日本社会福祉士会、日本国際社会事業団、NPO等で外国人支援業務や社会活動に従事。主な著書に『外国人の子ども白書』(共編著、明石書店、2018年)、『いっしょに考える外国人支援』(編著、明石書店、2020年)、『女性移住者の生活困難と多文化ソーシャルワーク』(単著、明石書店、2021年)。


 9月19日(月・祝) 13:00-16:00

「多文化・多言語環境にある子どものことば・発達・関わり方」

理論編/講師:奥村安寿子氏(東京大学 大学院総合文化研究科 特任研究員) 
実践編/講師:東谷知佐子氏(NPO法人 HATI JAPAN 代表理事 公認心理師、臨床心理士



参加者の方へ
講義の中で、参加者の皆さまより事例や質問を直接お受けし、講師や他の参加者との対話を通して学びを深める時間を持ちたいと考えております。事例を提供くださる方、講師とのやり取りを希望される方がいらっしゃいましたら、事務局までご連絡ください。Peatixのお申し込みフォームで、質問や事例をご記入いただけます。


講師プロフィール

理論編講師 ー奥村安寿子氏

中学・高校をアメリカで卒業し、自身も多言語の背景を持つ。北海道大学大学院教育学院博士後期課程修了、博士(教育学)。国立精神・神経医療研究センター、東京大学高大接続研究開発センター、日本学術振興会特別研究員PD(国立精神・神経医療研究センター、一橋大学)を経て現職。専門は実験心理学、特別支援教育。文字の認知・発達・障害の研究を進める傍ら、各地で教育相談、心理アセスメント、ことばの指導等を行う。バイリンガル・マルチリンガル子どもネット(BMCN)相談員。


実践編講師 ー東谷知佐子氏
臨床心理士、公認心理師。NPO法人HATI JAPAN多文化多言語の子ども発達支援 代表理事。 専門は発達臨床心理学。早稲田大学大学院文学研究科心理学専攻博士後期課程を単位取得退学後、複数の大学で講師を務め、関東近辺の発達支援施設、医療機関等で臨床に携わる。学校、園との連携も多い。外国ルーツの子どもの発達支援を目指して2019年HATI JAPAN 設立。中野区鷺宮地域で外国ルーツの人々の居場所作りにも取り組んでいる。バイリンガル・マルチリンガル子どもネット(BMCN)相談員。


テーマ3  社会的養護下にある外国籍の子どもの支援

2020年度に実施された調査(※1)によると、約4割の児童福祉施設に外国籍児童が入所していることが明らかになりました。こうした背景からも社会的養護下にある外国にルーツのある子どもの支援の必要性は高まっています。

※1:厚生労働省 令和 2 年度子ども・子育て支援推進調査研究事業「児童養護施設等における外国籍等の子ども・保護者への対応等に関する調査研究報告書」2021年3月 みずほ情報総研株式会社 

お申込み方法

テーマ3のライブ配信は終了しましたが、動画でご視聴いただくことが可能です 。ご希望の方は件名を「オンラインセミナー」とし、issj@issj.org(オンラインセミナー事務局)にメールでご連絡ください。

 106日()10:30-12:00
外国につながる子どもの養子縁組支援について
講師:大場亜衣・榎本裕子(日本国際社会事業団(ISSJ)ソーシャルワーカー)

講義内容

外国籍の子どもの養子縁組を支援する際は、通常の支援に加えて様々な面で留意が必要となります。講義では、まず外国籍の子どもを養子縁組する際、誰に対して何の書類準備が必要なのか、縁組のプロセスにおいて支援者や養親がどのような点を押さえる必要があるか等の概論をお話します。さらに、実際の養子縁組の事例を紹介し養子縁組手続きについて理解を深めていただきます。

 1027日()10:30-12:00

「無国籍児童の国籍取得

  ー⼿続きと関係機関との連携

 講師:小田川綾音氏(弁護士)


講師プロフィール

いずみ橋法律事務所、弁護士。日弁連人権擁護委員特別委嘱委員、外国人ローヤリングネットワーク事務局次長。主な著書に『日本における無国籍者―類型論的調査』(編集代表、無国籍研究会編、UNHCR駐日事務所、2017年)、『二重国籍と日本』(共著、国籍問題研究会編、ちくま新書、2019年)など。


 11月25日()17:30-19:00

「外国籍児童に関するアセスメント(家族関係と家庭環境の調査

イギリスの取り組みと実施例

講師:Noriko Takahashi 氏 (元CFAB-ISSイギリス支部 ケースコーディネーター)


講師プロフィール

ロンドン大学ゴールドスミス校でソーシャルワーク修士課程、実践教育修士課程を修了。英国・国家資格ソーシャルワーカー。Children and Families across Borders (CFAB-ISSイギリス支部) の国際福祉チームで5年勤務し、英国家庭裁判所に提出するための海外在住の家族に関する家庭調査(アセスメント)や、二か国以上が関与する児童の保護についての研修等に従事。CFAB勤務前は14年間にわたり地方の行政当局にて、保護者不在の未成年の難民申請者、障害児や複雑なニーズのある児童の支援、家庭裁判所用のアセスメント、親の子育てに関するアセスメント、家族支援アウトリーチプロジェクトなど多様なソーシャルワークを経験した。現在は、ベクスリー・ロンドン自治区の家庭支援児童保護チームにシニアプラクティショナーとして勤務。

テーマ4  国境を越えて移動する子どもの支援

外国にルーツのある子どもたちの支援では、本国の大使館等との連携が必要ですが、支援者としてどのようにつながればいいのか、分かりにくい現状があります。そこで本テーマでは、第1回で日本で暮らす多様な背景をもつ外国籍の子どもたちの実情と直面する課題について全体的な概要を学びます。そして、第2回、第3回は大使館から講師を招き、その国にルーツを持つ児童に焦点を当て、大使館(領事部)の役割や出生登録や国籍取得など実践的な支援方法を学びます。

講義実施後にお申込みいただいた場合、過去の録画配信の閲覧URLをお送りします。

お申込み方法

テーマ4のライブ配信は終了しましたが、動画でご視聴いただくことが可能です 。ご希望の方は件名を「オンラインセミナー」とし、issj@issj.org(オンラインセミナー事務局)にメールでご連絡ください。

 1215日(木)10:30-12:00
「子どもたちの実情と直面する課題について」
講師:小豆澤史絵氏(弁護士)


児童養護施設や里親のもとで暮らす子どもなど、社会的養護下にある外国につながりのある子どもたちは、さまざまな場面で課題に直面したり、サポートを必要とすることがあります。支援者側はどのような視点を持つ必要があるのか、子どもたちが社会に出る前にどのような支援ができるか、在留資格の解説や、成人後のサポートについて、お話しいただきます。

講師プロフィール

2001年弁護士登録(神奈川県弁護士会所属)。ISSJ理事。ロンドン大学クイーンメアリーカレッジ LLM(国際人権法)修了。弁護士として多数の外国籍の案件に関わる。著書「外国につながる子どもと無国籍」。


 2023年119日(木)10:30-12:00

「実践編:出生登録と国籍取得手続き(フィリピン)」

講師:セルナ チュア シャーメイン氏(フィリピン大使館領事部 公使・総領事)
※日本語逐次通訳付き


講師プロフィール

在京フィリピン大使館 領事部 公使・総領事。法律事務所や最高裁判所に在職後、2003年よりフィリピン外務省に入省。外務省国連等人権人道部や在米ロサンゼルス総領事館を経て、2018年に来日。在京フィリピン大使館にて一等書記官として従事した後、2019年から現職。

2023年2月2日()10:30-12:00

「実践編:大使館領事部の役割と実践(タイ)」

講師:アチャラー チャイヤサーン氏(タイ王国大使館領事部参事官)
※日本語逐次通訳付き

過去の開催実績

外国にルーツのある家族と子どもへの相談支援オンラインセミナー2020年度開催)

第1回「外国にルーツのある家族と子どもへの相談支援の基礎」/60名参加
第2回「外国籍女性の妊娠相談支援」/70名参加
第3回「外国にルーツのある子どもの在留資格や国籍に関する相談支援」/70名参加
第4回「外国籍母子の支援と養子縁組」/55名参加

お問合せ先

社会福祉法人 日本国際社会事業団(ISSJ)

TEL:(03)5840-5711
FAX:(03)3868-0415
メール:issj@issj.org(オンラインセミナー事務局宛)
住所:〒113-0034 東京都文京区湯島1-10-2御茶ノ水K&Kビル3F

お申込みはチケット購入ページ(Peatix)より、各テーマごとにお申込みください。
メールでお申込みをご希望の方は、件名を「オンラインセミナー」とし、issj@issj.org にメールでご連絡ください。
人数分のお申込みが必要です。お申込み者お一人につき、一つのデバイスで視聴が可能です。